阿波踊り衣装作製―徳島商業高校阿波おどり部様―
今までは作製させていただいた衣装をご紹介できる機会が少なかったのですが、今年から少しずつご紹介できればと思っている広報部です。
本日は、『徳島商業高校阿波おどり部』様の衣装をご紹介。
女踊り衣装を新調されました。
20年来、代々大切に受け継がれてきた衣装のリニューアルです。
【種類】テトロンゆかた(オクミなし) 女踊り
【染色方法】インクジェット転写
左袖と裾には、徳島の名産すだちの花。
右袖には瓢箪や鳴門の渦をイメージしたデザイン。
衿の淡いグリーン色は、すそよけのお色と合わせました。
淡いお色が美しい、とても上品な仕上がりとなりました。
実はこの衣装、阿波おどり部の生徒さんが自らデザインを考案。
そして!なんと、生徒さん自身が衣装の縫製までをご担当されました!
本当にすごい。
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はじまりは、2020年の8月お盆頃。
阿波おどり部副顧問の先生から「ゆかたを生徒に縫わせることができないか」とご相談を受けました。
縫製を嗜まれている方でもはじめは悩まれることの多いゆかたの仕立て・・・
聞けばミシンを使ったことのない生徒さんたちが大多数だと。
担当させていただいた宍戸も、はじめはどうしたものかと頭を捻っておりましたが
副顧問の先生の情熱と、難しくともとても面白そうなプランに、最後には「ぜひ」とご依頼をお受けいたしました。
生徒さんからの1番最初のデザイン案を受け取り、アドバイスをさせていただきながら、校正。
デザインの完成後は、紙面上のお色と本物の衣装生地のお色合わせ。
色生地見本を使用し、1カ所ずつ色を細かく選んでいただきました。
ピンク色1つとっても数十種類。
こだわればこだわるほど、1つのお色を選ぶのも大変です。
選ぶこと、数時間・・・
選ばれた色数は15色!!
こんなにたくさんの色数を選んでいただけるのは、インクジェット転写の大特権です。
本染めですとこの色数は、とてもではないですが莫大なお値段になります。
細かくお色を指定し、染工場へ。
その様子は、ABCテレビのニュース情報生番組『キャスト』の密着取材での報道や徳島新聞にも掲載され大きな話題となりました。
▼徳島新聞社
岡忠スタッフ宍戸の紹介もしていただいております。
▼ニュース情報生番組『キャスト』
密着特番での報道でした。
岡忠の仕立て部屋にて、縫製方法をご指導させていただきました。
今回担当をさせていただいた岡忠スタッフ宍戸。
そして染め上がった反物を使って・・・
仕立ての勉強会です。
岡忠の縫製職人に学ぶ阿波おどり部の生徒さんたち。
『キャスト』の撮影スタッフの方々。
縫製職人も熱が入り、勉強会は数時間に及びました。
もちろん1日だけの勉強会では、縫製はできません。
その後は、縫製職人が縫い上げた衣装完成品を見本に持ち帰られ、高校の家庭科の先生方のご指導のもと、完成させられました。