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株式会社 岡忠

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三味線用品徹底解説!『音緒』の選び方・取り替え方

2024年11月6日

 

 

本日は三味線の「音緒」につきましてご紹介させていただきます。

 

 

「音緒」とは?

音緒は「ねお」と読み、

三味線本体と糸を繋ぎ、三味線の音にも関わる重要な部分です。

下写真の緑のマルの部分が音緒です。

 

・組みひもの技術

豆知識ですが、実は音緒を解くと1本のひもに!

日本特有の組ひもの技術により作られています。

 

なんともオシャレで粋ですよね。

 

・「音緒」の意味と役割

「緒=いとぐち、はじまり」という意味があり、音緒と書いて「音のはじまり」という意味がこめられているのでは・・・と密かに、岡忠の三味線担当は解釈しています。

音のはじまる大事な部分なので、ここが擦れてくると、三味線の音のひびきに影響が出てきてしまいます。

 

 

 

下写真は古く擦れてしまっている音緒。

 

古く色褪せてきたり、ぱさぱさとけば立っていたら交換どき。

音緒が伸びて軟くなってきたら、お取替えされることをお勧めいたします。

 

「音緒」の取り替え方

糸の付け替えの手順と同じです。

 

・糸の外し方

まずは、すべての糸を緩めます。

たっぷり緩めた方が作業がしやすいのでお勧めです。

 

 

「音緒」を三味線本体から外します。

すぽっと抜き取ります。

 

糸を外します。

※音緒を三味線本体から抜き取る前に、糸を外しても◎

音緒を下写真のようにほぐす(広げる)と糸が取りやすいですよ。

 

・糸の付け方

新しい音緒を三味線本体に装着します。

※今回は同じ音緒を使用しています。

※説明だけなので、三味線の1の糸だけを外して、取り付け写真を撮影していますので、2と3の糸が付いた状態になっています。

 

音緒に糸を下写真のように差し込みます。

この時、長めに差し込んだ方が後の作業がやりやすいですよ◎

 

下写真のように、糸をくるりと上に重ねます。

 

この輪っか部分も大きい程、後の作業がやりやすいです。

 

輪っかをそのまま音緒にかぶせます。

下写真でいうと三味線の胴の方向にくるっと折り返す感じ。

(上に重ねていた糸先が下にきます)

糸をきゅっと引っ張って、完成!

 

図で説明するとこのような感じです。

 

 

 

「音緒」の素材・選び方

「音緒」には大きく『正絹』と『人絹』の2種類があります。

 

・正絹の特徴

扱いやすさでお勧めは俄然『正絹』です。

正絹は人絹と比べると、糸を掛けた時の滑りにくさが特徴。

 

初心者の方程、正絹の方が気軽に糸の付け替えができるかもしれません。

 

金額もぴんきりで、プロの方が使用するような5000円を超える極上の正絹もあれば、2000程で購入できるリーズナブルなものもあります。

 

・人絹の特徴

前述しましたが、糸を掛ける際には滑りやすいので、少し扱いには工夫が必要になるかもしれません。

が、なんといっても安さが魅力。

1000円以内で購入できるので、気軽に音緒の付け替えを楽しむことができます。

 

「音緒」でコーディネートを楽しむ

音緒には、正絹・人絹問わず、たくさんのお色があります。

 

胴掛けと合わせると、三味線がぐっとオシャレになります。

 

お上品な藤色×藤色のカラーリング。

 

お衣装と合わせて、カラーリングしてみるのも粋。

真反対のお色を持ってきてもワンポイントとなり、おしゃれですよ。

 

ぜひお気軽に音緒の付け替えを楽しんでみてくださいね。

今回の投稿がそのきっかけになりますと幸いです。